2010/01/05

またまた大荒れ

今朝のこと。

台所の戸を開けると、ヒヤッと冷たい空気。風が吹き込んでいることがすぐわかりました。風の元はいったいどこからと目を凝らせば、台所の窓ガラスにぽかりとこぶし大の穴が開いていて、その周りに数本のひび割れが伸び、内側にはガラスのかけらが飛び散り、そこから雨も入ってきて、ステンレスのレンジ台の上には水がたまっています。
長靴を履いて裏にまわってみると、2メートルぐらいの折れた杉の枝が横たわっており、それで納得。
昨晩は、非常に強い風が吹いて、それが犯人というわけです。金沢では、秒速30m以上の風が吹いたというから、台風なみです。。中国、韓国に雪を降らせた嵐の低気圧が日本にもやってきて、さらに今夜も東北地方から北海道を強い風に巻き込むとニュースで報じていました。

昨日の午前中は、大晦日からずっと降り続けた雪が4日ぶりにやんで、ひと時の好天を愛で、次のような写生をして楽しんでいたのですが。

うす曇りの空から柔らかくそそぐひかりが、庭のモミジの枝の上のふっくらとしたもちのような雪の融けて滴るしずくを裏側から照らし、白く透明に光ったあと、たどたどしく年賀状の返事を書くコタツの母の手、頬と額の細かく刻まれた皺を、浮き立たせている。

つばきの赤い花が一二輪ずつ、濃い緑の葉の束の中に埋もれ、一抱えか二抱えぐらいの緑の束の上に積もった雪は、上の方にいくほど重そうにのしかかっている。重みを支える二本の幹は、万歳をしてあくびをするかのように枝を二つ三つずつ伸ばして、内側の力のバランスを保つエネルギーを何でもないように包みこんで、平然と立っている。

はしごを持ち出して応急処置。ブリキの切れ板とガムテープで何とか雨風の浸入を防いだものの、ガムテープは、寒さと雨にぬれた状態では、粘着力がまったくなく、のりをつけた障子紙を貼り付けたばかりのようなもの。幸い、風も雨も弱くなって、一時しのぎがうまくいき、お風呂のリフォームをしてもらった友達に電話して、ガラス屋さんに来てもらう手はずが整い一安心。

午後3時ごろ、修復完了。ただし、縦じまの同じガラスは今は市場にはないとのことで、4枚のサッシのうち割れた1枚のところだけが違う模様に。改めて、これまでのガラスのよさがわかった次第です。
元の縦じまガラスは、縦79cm、横57..5cmの透明のガラスで、縦じまが23本並んでおり、1本の縞は幅2.5cm。各縞の横の断面は外側が円弧の凹面になっていて、縞と縞の境い目の稜線の厚さが4mm、縞の底の谷は3mm。このガラスを通すと、外の景色が縦に幾重にも重なって見え、新しくなった外がまったく見えないガラスと比べれば、目を楽しませる、人の感覚を大切にした、趣のあるデザインだと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。