2009/11/10

黒部川原のグミ

10月から、入善町の2つの小学校、N小学校とI小学校で、小学校外国語活動協力員の勤めを開始し、子供たちとのふれあいを楽しんでおります。

二つの小学校とも、インフルエンザが入ってきて、2年、3年あたりがかかりやすいらしく、学級閉鎖や教室での給食の措置が取られています。
これから、さらに増えていくだろうということです。

10月30日、黒部市民病院からの帰り道、黒部川の権蔵橋をわたったとき、小学校のころ、授業を放り出して、先生が川原にはグミとりにつれていってくれた楽しかったことを思い出し、母と一緒に川原に下りてみました。砂利道のそばに、昔と同じようにグミが群生し、赤い実をたわわに稔らせていました。数粒をそっとむしりとってほおばってみると、ちょっぴり苦くて甘い味がします。昔のままの味です。もっとおいしいのはないかと、グミの木をわたり歩いて、おいしいものは手のひらいっぱいに握りとり、その味、色を、楽しみました。午後2時過ぎ、白馬岳を代表とする後立山連峰の稜線と、そこにつながる紅葉を抱えた美しい秋の山々を望みながら、老母とグミ狩りを楽しむ至福のひと時でした。

11月3日、文化の日、N君に、グミのお土産を持っていきました。彼は、早速1~2粒つまんで口の中へ...

5日前に"至福"と思ったとき、N君に、高校の帰り道に一緒に道草をした彼に、このグミを持っていってやりたいと思ったことが、やっと叶いました。

その日の朝、NHKの番組で、介護教室の先生が、介護のこころについて、「何かをしてあげる」のではなく「自分がしてあげたいことしなさい」と説いていました。その若い女性の先生は、わがままな母の介護をした時、やさしい気持ちになれなかった自分が、父の母に対する態度を見て、気持ちの大切さに気がつき、それによって自分(のこころ)が変わると、お母さんも変わったというのです。

この番組を見なければ、N君にグミを持っていってあげたいと思った気持ちが、本当に実現したかどうかわかりません。
11月3日は、数日前の冬型の天気も落ち着いて、川原は再び温かい陽気でした。山々は、5日前と同じように美しい稜線をくっきり見せていました。白馬岳がすっかり雪をかぶったところだけが、前と違っているようでした。

丸川病院で、ロコモティブシンドローム(彼は、この番組を見て、腰痛など、これが自分の持っていた障害をぴったり解説している、いい番組であったと力説)などの話しをしているときに、N君の妹さん夫婦がお見舞いにやってきて、二人とも珍しそうにグミを2~3粒手に取りほおばってみせました。食べると、翌日、便秘する、などと言いながら...